赤ちゃんの手づかみ食べについて

コラム
食パンを細長く切って手づかみ食べの練習をします。

赤ちゃんは生後9〜11カ月ごろ(離乳食後期)になると、バナナ程度の硬さのものを歯ぐきでつぶせるようになり、食べることへの興味も増してきます。
この時期に始まるのが「手づかみ食べ」です。手づかみ食べとは、赤ちゃんがご飯やおかずなどを直接手でつかんで食べることを指します。

手づかみ食べのデメリット

手づかみ食べには、親にとってはあまりうれしくない側面があります。
赤ちゃんの顔や手、服が汚れる、食べ物がもったいない、見た目が汚い、後片付けが大変、メニューを用意するのが大変などのデメリットが挙げられます。
しかし、これらの手間や困難にもかかわらず、手づかみ食べは赤ちゃんの成長にとって非常に重要だとされています。

※手づかみ食べがはじまると、手間がかかると思われがちですが、
食パンを細長く切ったものをおかゆの代わりにあげてもよいので、手間が減る面もあります。

手づかみ食べのメリット

1. 食材の感触を学ぶ

手で直に食べ物に触れることで、食材の硬さや温度を知ることができます。
赤ちゃんは指先で直接触れることで、硬い、柔らかい、温かい、冷たいなどの感覚を覚え、これが脳への刺激となります。
一見遊んでいるように見える行動ですが、さまざまな刺激や経験を吸収しているのです。

2. 食べることへの意欲向上

自分で食べられたという達成感は、食べ物への興味や食べることへの意欲へとつながります。
スプーンではなかなか食べてくれない赤ちゃんでも、手づかみ食べなら食べるという子も多いです。
これにより、自発的に食事を楽しむ姿勢が育まれます。

3. 集中力の養成

指先が発達途中の赤ちゃんにとって、小さな物をつかむことは難しいです。
つるつる滑ってしまったり、力加減がわからずに握りつぶしてしまったりしますが、物をつかむことや口に運ぶことを通じて集中力が養われます。
この過程で、赤ちゃんは細かい動きをコントロールする能力を身につけます。

4. 窒息防止

最初は上手に食べられない赤ちゃんも、手づかみ食べを通じて口に詰め込みすぎたり、食べこぼしを経験しながら自分の一口量を調節することを学びます。
自分の適量がわかるようになることで、窒息を防ぐことにもつながります。
これは安全に食事を楽しむために重要なスキルです。

まとめ

手づかみ食べは、赤ちゃんの成長と発達に欠かせない重要なステップです。
食材の感触を学び、食べることへの意欲を高め、集中力を養い、適切な一口量を理解することを通じて、赤ちゃんは自立した食事の習慣を身につけます。
親にとっては手間や後片付けが大変かもしれませんが、この時期に手づかみ食べをサポートすることで、子供の健康的な発達を促すことができます。
手づかみ食べの利点を理解し、赤ちゃんの成長を温かく見守りましょう。

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