離乳食のステップ3は「カミカミ期」と呼ばれ、月齢の目安は9〜11ヶ月です。この時期は、赤ちゃんが歯茎で食べ物をつぶすことを練習します。ステップ2で舌でつぶすことに慣れた赤ちゃんが、さらに固形物を噛む練習をするための段階です。
食材の固さと種類
この時期の食材の固さは、赤ちゃんが歯茎でつぶせる程度です。具体的には、次のような食材が適しています。
- おかゆ: 3倍〜5倍がゆが基本です。ステップ2よりもさらに固めの状態にします。
- 全卵:完全に加熱し少しずつ与えます。卵アレルギーの有無を確認しながら進めていきます。
- バターとチーズ: これらの乳製品は、カルシウムや脂質が豊富で、赤ちゃんの成長に必要な栄養素を補給できます。
- 牛乳: 加熱して与えますが、ここで言う「加熱」は、沸騰させたものを指します。ホットミルクのような温かさではなく、しっかりと沸騰させてから冷ましたものを与えます。
- 赤身の魚: 青魚以外の赤身の魚もこの時期に取り入れることができます。鱒や鮭など、脂肪が少なく、タンパク質が豊富な魚が適しています。
- キノコ類: キノコ類は繊維が多く、つぶすのが難しいため、このステップで与えるのが理想的です。ただし、みじん切りなどで食べられる場合は、ステップ2からでも問題ありません。
食事の進め方
このステップでは、食材を小さく切り、赤ちゃんが自分の歯茎でつぶせるようにします。たとえば、にんじんやじゃがいもは小さな角切りにし、赤ちゃんが自分のペースで噛んで食べられるようにします。また、新たに挑戦する食材も少量から始め、アレルギー反応の有無を確認します。
食材のバリエーション
ステップ3では、食材のバリエーションも増やすことができます。具体的には次のような食材を取り入れます。
- ロールパン: バターが食べられるようになると、ロールパンなども取り入れることができます。パンは小さくちぎり、水やミルクで少し柔らかくして与えると良いでしょう。
- 豚肉と鶏肉: この時期に豚肉や鶏肉も取り入れることができます。ただし、固くて噛みきれない部分もあるため、ひき肉を使うのが一般的です。ひき肉は、小さく丸めて茹でたり、蒸したりして、柔らかくして与えます。鶏レバーは、加熱した後つぶし、だし汁や野菜汁で延ばしペースト状にしてあげると食べやすいです。
乳製品の導入
ステップ2の後半から導入することができる乳製品も引き続き取り入れます。無糖のヨーグルトや加熱した牛乳は、赤ちゃんのカルシウムやタンパク質の摂取に役立ちます。
次のステップへ
ステップ3が順調に進んだら、次はステップ4の「パクパク期後半」に移行します。この時期には、さらに多様な食材を取り入れ、食事の形状を変えながら赤ちゃんの食べる楽しみを広げていきます。
次回は、ステップ4の「パクパク期」について詳しく解説します。赤ちゃんがさらに多様な食材を楽しみ、バランスの取れた食事を摂るためのポイントを紹介します。